「株アプリで企業分析しているとRERとかよく分からない値があるんだけど、コレ何?」
今回はこのような疑問に対して解決していきます。☺︎
こんにちは。
労働組合の組合費が安くならないか、もしくはユニオン・ショップという制度が無くならないかを祈っているサラリーマンの、なかお(@nakao_fintime)です。☺︎
株アプリや四季報を見ていると、PERやROEという単語を目にすると思います。
これらはズバリ、現在の株価が割高もしくは割安なのかどうか、また、その会社の経営が上手くいっているかどうかを判断する一材料です。
今回はこれらの算出の仕方や、どれくらいの数字だと、株価が割高もしくは割安なのか、また、経営が上手くいっているのか判断できるかについて紹介します。☺︎
株式投資だけではなく、ご自身が勤めている、もしくは、就活で狙っている会社の経営が優良かどうかを判断するのにも重要な情報です。
なので、是非最後まで見てくれると嬉しいです。
概念を理解して欲しいので、算出の仕方を紹介していますが、基本的には株アプリは算出後の値を表示してくれているので、暗記は不要ですが、概念は覚えておくと良いと思います!
EPS(Earnings Per Share)「1株当たりの利益」
EPSはその会社が生み出している利益が1株いくらなのかを表すものです。
求め方は以下です。
純利益÷発行済株式総数=EPS(1株当たりの利益)
ここで注意が必要なのは、EPSが低いもしくはマイナスだとしても、必ず悪い業績ではないという事です。
理由としては、ベンチャー企業などの成長中の企業は、利益は出ているが、新事業や事業拡大に向けて先行投資をしているケースがあるためです。
これにより、EPSが低くなっている事がありますので、この辺りも併せてチェックして下さい。☺︎
なので、EPS単体で何かしろの判断ができるわけでは無いので、以降に紹介する「PER」を見ていきましょう。
PER(Price Earnings Ratio)「株価収益率」
PERは現在の株価がEPSの何倍であるかを示すものです。
求め方は以下です。
株価÷EPS=PER(株価収益率)
PERは現在の株価が割高なのか、割安なのかの判断材料に良く使われます。
例としては、「利益は出ているのに株価が低くない?もっと上がるのでは?」や、「大して利益が出ていないのに株価が高すぎでは?」といった判断に繋がります。
一般的にはPERは「15倍以下だと割安、15倍より高いと割高」という見方をされています。
しかし、「15倍以下で割安だから買いだ!」と愚直に判断はすべきではありません。
割安かどうかというのは、あくまで相対的な判断です。
相対的な判断を正確にするためには、その会社のPERの推移や、同業界の会社のPERと比較する必要があります。
例えば、自動車業界でいうと「トヨタ」「ホンダ」「日産」「スバル」のPERを比較して、比較的どこが割安かというのを判断する必要があります。
ここで、PERが割高だから悪いというわけではありません。
PERが高いという事はその企業の株を欲しいと思っている人が多い。つまり、よく買われている人気の企業の株という見方もできるためです。
また、PERはその会社を完全に買収した時に何年で元が取れるかを表す数字としても見る事ができます。
PERが低いほど、早く元が取れるので、これについては「割安かどうか」の判断に直結します。☺︎
「株価÷EPS(純利益÷発行済株式総数)=PER」
なので、
「株価×発行済株式総数÷純利益=PER」
ここで、株価×発行済株式総数=時価総額なので、
「時価総額(買収額)÷純利益=PER」
以上の事から、PERは現在の株価が比較的割安であるかどうかを判断する一材料ではあるが、PERだけで買いかどうかを判断するものでは無いという事が言えます。
BPS(Book-value Per Share)「1株当たりの純資産」
BPSはその会社の1株当たりの純資産です。
求め方は以下です。
純資産÷発行済株式総数=BPS(1株当たりの利益)
BPSもEPSと同様に単体で何かしろの判断には使われません。
以降に紹介する「PBR」を見ていきましょう。☺︎
PBR(Price Book-value Ratio)「株価純資産倍率」
PBRは株価が1株当たりの純資産の何倍であるかを表すものです。
求め方は以下です。
株価÷BPS=PBR(株価純資産倍率)
一般的にはPBRは「1倍以下で割安」と判断されます。
ちなみにですが、PBRが1倍未満だと、その会社を買収するコストより、買収して得られる資産が多くなる事を示します。
以下により、PBRは時価総額が純資産の何倍かを表すものでもあるため、1倍未満だと上記の事が言えます。
「株価÷BPS(純資産÷発行済株式総数)=PBR」
なので、
「株価×発行済株式総数÷純資産=PBR」
ここで、株価×発行済株式総数=時価総額なので、
「時価総額(買収額)÷純資産=PBR」
ただし、ここでの純資産にはその会社が所有する土地や技術、製品の在庫も含まれており、全て売却した時の実際の手取り額がいくらになるかは分かりません。
なので、PBRが1倍未満だからといって、買収すれば必ずプラスになるとは限りませんので、ご注意を。
ROE(Return On Equity)「自己資本利益率」
ROEは自己資本(純資産と同じ意味)に対して、どれだけの利益を生み出しているかを表すものです。
求め方は以下です。
純利益÷自己資本×100=ROE(自己資本利益率)[%]
ROEは「10%未満だと、自己資本に対してあまり効率良くない経営」という判断が一般的にされます。
また、「15%以上だと優良企業」と一般的に判断されます。
ただし、ROEで優良企業かどうかを判断する相場は業界によってまちまちです。
例えば、製造業だと人件費も材料費も比較的高くなる事が多いので、ROEが10%未満だからといって優良企業では無いとは限りません。
PER同様に同業界の他の会社との比較も大事です。☺︎
ただ、業界全体でROEが10%未満だと、そもそもその業界は効率良く利益を生み出すのが比較的難しいという見方もできます。
また、PERとPBRを用いて以下のように求める事ができます。
PBR÷PER×100=ROE(自己資本利益率)[%]
理由は以下です。
FP(ファイナンシャルプランナー)の試験を受ける方などは覚えておくと良いかもしれません。☺︎
PBRは株価÷一株当たりの純資産
PERは株価÷一株当たりの純利益
なので、
PBR÷RER=(株価÷一株当たりの純資産)÷(株価÷一株当たりの純利益)
なので、共通部分の「株価」と「一株当たり」を消してあげると、(1/純資産)÷(1/純利益)となり
純利益÷純利益(自己資本)となるためです。
ROA(Return On Assets)「総資産利益率」
ROAは総資産(自己資本に加えて、借りているお金なども足したもの)に対して、どれだけの利益を生み出しているかを表すものです。
求め方は以下です。
総利益(純利益+借りているお金などの負債額)÷自己資本×100=ROA(総資産利益率)[%]
要するに、自己資本に加えて、銀行などから借りているお金も含めた総額に対して、効率良く利益が生み出せているかどうかをROAは表しています。
一般的にはROAが「5%以上だと、優良企業」と判断されます。
ROEは業界の中で低めだけど、ROAは業界の中で高いという会社があった場合、その業界内ではお金のやりくりが上手い会社という見方もできます。
ただし、ROEとROAの乖離が大きい場合、借金の比率が高いため、リスクを多めに取った経営をしているという見方もできますので、ご参考まで。
最後に
今回は株価が割安かどうか、また、会社の経営が優良かどうか判断する方法について紹介しました。
今回紹介したROEなどの数字も重要ですが、その業界の市場(ニーズ)が拡大しそうかどうか、また、今後の成長が見込めそうな会社であるかどうかの見極めも重要です。
これらを考慮して、戦略的な資産運用をして頂けると幸いです。☺︎
少し余談ですが、就活時は「その業界の市場(ニーズ)が拡大しそうかどうか、また、今後の成長が見込めそうな会社であるかどうか」という抽象的な観点だけで会社を選ぶ学生さんが多い印象です。(自分も実はそうでした。)
ここで、他の学生との差別化を図るためにもPERなどの定量的な観点で会社を選べるようになると、後悔しない会社選びができると思いますので、是非参考にしてみて下さい。☺︎
会社選びももちろん重要ですが、一番重要な事は「自分がどのような人生を送る事が一番幸せか」です。
なので、会社や業界、そもそも仕事だけに着目するのはナンセンスです。
しかし、「働き方」は幸せな人生を送るための一つの大きな要因になる可能性が高いと思いますので、是非後悔の無い選択を!
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最後まで読んで頂きありがとうございました。☺︎